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IIJAウェビナーキャッチアップ:”デジタルワークプレース”のいまとこれから (後編)


IIJAウェビナーキャッチアップ:”デジタルワークプレース”のいまとこれから (後編:これからの課題)


こんにちは、IIJA Webinar 事務局です。 


2021年6月22日/25日に開催したIIJAウェビナー:”デジタルワークプレス” のいまとこれから、の講演内容をまとめました! こちらは後編となります。デジタルワークプレースとゼロトラストの概念にご興味がある方は前編もチェックしてみてください。


前編と後編の2部構成となっています。『前編:ゼロトラスト』はこちらから。



デジタルワークプレースに適した企業のITインフラって?


IIJが目指すデジタルワークプレースは、「従業員がオフィス・自宅・外出先といった様々な場所から、様々なデバイスで、様々なクラウドサービスを使い分ける、そのために必要な安全かつ快適なITインフラ環境」です。


では、このデジタルワークプレースに適した企業のITインフラとは、どうあるべきでしょうか。デジタルワークプレースを実現する上で、どういうポイントに注意したらよいのでしょうか。


1.ネットワークとセキュリティの融合

これまでは、ネットワークベンダ (キャリア) とセキュリティベンダは分けて考えられていました。ところが、クラウド利用が進んだり、ゼロトラストを気にする必要が出てくると、ネットワークベンダとキャリアベンダがばらばらであることで、シームレスな情報連携ができずに困ることがあります。


そこで、この2つを一本化する流れが起きています。これがSASEです。SASEはこの先数年以内に広く浸透していくと思われます。


2.認証と認可

MFA (多要素認証) とSSO (シングルサインオン) は、IDaaS (Identity as a Service) へ統合されていきます。多要素認証や生体認証はすでに多くの企業で採用されていますが、多様なクラウドサービスを利用していくには、IDaaSがカギとなります。


タイムリーかつ適切なアクセス管理、つまり「認可」を担うのがIDaaSだからです。IDaaSのサービスは、今後選択肢が増えていくと思います。


3.ログ収集と相関分析

セキュリティ対策とユーザ利用の可視化の2つの観点があります。


危険な通信や不審な通信のログ、他のデータとの相関分析から、いち早く対処を行ってセキュリティインシデントを防ぐというのがひとつ。


一方で、ユーザーの利用状況の可視化の必要性がでてきています。たとえば、テレワークをする従業員が何時から何時まで端末を使っているのか、どういうWebサイトへアクセスしているのか、どのような仕事をしているのか、などを可視化してマネジメント層に伝えるというニーズに応えるためにもログ収集・相関分析が求められています。


4.従業員エクスペリエンス

従業員がリモートで仕事をする際に、VPNが切れて困るとか、通信が遅いとか、不便やストレスを感じないようにすることが、デジタルワークプレースにおいては重要なポイントになります。


操作が複雑だったり、使い勝手が悪いから、操作しやすい個人向けツールでやりとりしよう!と、会社が利用を認めていない方法で、大切な企業の情報やファイルをやり取りをユーザが勝手に行うことでセキュリティリスクを生みます。


さらに、仕事の生産性が下がってストレスがたまり「こんな会社やってられない、もっと便利な会社に行くわ!」と、転職してしまうなんていうことも起き得ます。そのため、デジタルワークプレースの時代では、使いやすい、快適である、ということも必要なのです。



その先にある課題は?


情報システム部門の負担

デジタルワークプレースでは利用するクラウドサービスが増えます。


クラウドサービスは情報システム部門の担当者からみたらすべてブラックボックス。何か問題が起きても、その中で何が起きているのか見えずらいため運用管理が大変です。


また、これまでは社内のPCだけを管理していればよかったところが、自宅で使うPC、スマホ、と配布端末が増える、イコール、管理リソースが増えるということになります。


さらにDXが推し進められていくと、情報システム部門へアドバイスを求めたり、プロジェクトへの参画を求められたり、と、新たな役割が増えていくことになります。


マネジメントの在り方

デジタルワークプレースはITインフラの視点でお話ししていますが、リモートワーク環境ができてよかった!だけではなく、会社の制度、人事評価、環境、文化といったことも見直す必要があるのではないかなと思っています。


新型コロナ感染症の流行を機に、出社する人、リモートで働く人と、従業員の多様な働き方へのニーズが高まっていることに対して、どう対処するのか、リモートで働く人の成果をどう可視化していくのか、などまだまだ課題が多いと感じています。


オフィスの在り方

オフィスで働きたい、オフィスでしかできない仕事がある、というニーズもあり、オフィスで働くこととリモートで働くことの二つが併存する形になるのではないでしょうか。


そうなると、一人にひとつのデスクが必要なのかな?オフィスの会議室と、リモートで働く人が同じ会議に入ろうとすると、声が聞こえないとか、顔が見えない、といった新たな問題が生まれると思います。


そのため、会議しやすい環境を作ったり、会議室を増やさないといけないといったことが生じると思います。IIJでもOne-On-Oneができる小さなブースの増設を進めています。


『オフィスの在り方』ということも、今後考えていくべき課題ではないかと思っています。



デジタルワークプレースのおさらい


本講演では、デジタルワークプレースの「今」と「これから:今後の課題」についてお話ししてきました。最後に、おさらいとしてデジタルワークプレースに関して大事なポイントを改めてリストします!


  1. エンドユーザのパフォーマンスを重視すること

  2. ハイブリッド型勤務のニーズに合った改革をすること

  3. 多機能よりも、使いやすさと管理しやすさを大切にすること



 

講師の紹介


1999年に株式会社インターネットイニシアティブ (IIJ)へ入社し、官公庁・民間企業向け営業のほか、プロダクトマーケティングに従事しました。その後、ベンチャー企業、米国企業を経て、2014年からIIJにて営業推進・マーケティングを担当しています。



ウェビナー講師:三木 庸彰

株式会社インターネットイニシアティブ

サービスプロダクト推進本部

副本部長


 

まとめ


本セミナーキャッチアップ後編では、デジタルワークプレースにまつわる『課題』を中心にまとめてきました。ITインフラに限らず、仕事環境は大きな転換期を迎えているのかもしれません。


私たちが「快適」に仕事をしていくために、まだまだ革新すべきことがたくさん残されていると言えそうです。


デジタルワークプレースを支えるITインフラ等に関して、ご相談やご質問がありましたら、どうぞお気軽にWebフォームからお問い合わせください。


IIJ Americaでは、毎月様々なトピックを取り上げてウェビナーを開催しています。

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最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。


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