こんにちは、IIJ Americaエンジニアのあきひサンです。
今回は、別の記事で紹介したVDIについてもう少し深堀りし、「デスクトップ仮想化」と「アプリケーション仮想化」の違いについて解説していきます。どちらを選ぶかで使い勝手やコストが大きく変わってくるので、VDIに興味を持ったらまずここを検討しましょう!
ワークスペース仮想化の2つの方法
VDIという言葉は聞いたことがあってもワークスペース仮想化という言葉を聞いたことがある人は少ないのではないでしょうか?ワークスペースとは「業務に必要なシステムやデータ全般」を指します。柔軟な働き方や業務の効率のため、ワークスペースの仮想化によって業務をいつでも・どこでも・どの端末からでも行えるようにすることがトレンドとなっています。
ワークスペース仮想化を行う方法には主に2つあり、一つがデスクトップ仮想化(パソコンそのものの仮想化、つまりVDI)、そしてもう一つがアプリケーション仮想化(パソコン上で動く一つ一つのプログラムの仮想化)です。ワークスペースの仮想化がVDIを含んだ大きな概念であることがお分かりいただけたでしょうか。
デスクトップ仮想化の利用イメージ
仮想デスクトップは次のような流れで利用します。
端末からポータルにログインして
自分の仮想デスクトップを起動し
普通のパソコンと同じように使う
今までパソコンでやっていたことをそのまま遠隔にある仮想デスクトップで行うだけですね。そのため、これまでのパソコンから違和感なく移行できます。Officeアプリ・メール・ブラウザなどを使って一般的な事務作業を行う社員が主な利用者です。
一人一人にWindows 10などのクライアントOSを割り当てることから、仮想化の基盤側にそれなりのCPU・メモリ・HDD容量が必要になりますが、その分自由度が高く様々なカスタマイズができます。
アプリケーション仮想化の利用イメージ
一方で、仮想アプリケーションは次のような流れで利用します。
端末からポータルにログインして
使用したいアプリを起動し
特定のアプリだけを使う
パソコンのような「デスクトップ画面」はなく、いきなりアプリケーションだけが立ち上がるイメージです。特定のアプリケーションだけ使えれば業務が成り立つような人が対象になります。たとえば、倉庫の入庫・出庫管理の担当者が在庫管理アプリと勤怠管理アプリのみ使うといった状況が考えられます。
Windows Server 2016などのサーバOSをみんなで共有し、特定のアプリだけを使わせることになるため、仮想化の基盤側でCPU・メモリ・HDDを節約できます。
まとめ
ここまでの内容をまとめると次の表のようになります。どのような場合にどちらの仮想化を使えばよいかイメージを付けていただけたでしょうか。
最後になりますが、ここまで説明してきた内容は一般的な原則論になります。実際のワークスペース仮想化案件では、お客様の要件に合わせてデスクトップ仮想化とアプリケーション仮想化を組み合わせることもよくあります。ノウハウを生かしてお客様に最適なパフォーマンスとコストの両立を目指す、弊社IIJ Americaの秘伝のタレのような部分ですね。
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